
「猫のひげ」にようこそ! ありがとうございます。
タイトルに【猫のひげlog】と、何やら変わった文字列がありますが、「猫のひげ」の記録(log)と私・田中京子のブログをかけています。
これまでSNSの note に書いていたものを、こちらでも色々と書いていこうと思いますので、またお付き合いください!
さて、今回は、自己紹介にもある「心で」書くお話をします。
いきなりですみませんが、生成AIってすごいですね。
「〇〇というお店の紹介記事を300字で書いてほしい」と入力すると、すらすら原稿が出てきます。
そのまま印刷物やWEBメディアに使っても問題なさそう。
じゃあ、ライターのタナカはいらないってこと? まさか失業? 首すじが冷や~っとします。
それで、「心で書く」ライターでいたいと思ったんです。
映画『男はつらいよ 翔んでる寅次郎』(1979年公開)には、寅さんの名言「心で歌え」っていうセリフが出てきます。
文章を書くことは、私にとって、声を出して歌ったり、踊ったりすることと同じです。体を使う。
だけど、心で書くって何だろう…。未だによくわかりません。
そもそも、私は感情の起伏が激しくありません。
大抵、独りで機嫌よく過ごしていて、感情が乱れることからは、なるべく距離を置く。
おかげで、さっぱりモテません。
閑話休題。
仕事内容にもよりますが、一応プロですから、五感を駆使して書くよう努めています。
例えば「食レポ」。美味しいものが食べられていいね、と言われますが、結構大変です。
まず、取材の前に胃腸の調子を万全に整えます。体調が悪いとレポに差し支えますから、前夜に深酒なんて、もってのほか。
無理のないスケジュールを組んで、お店を何軒もはしごします。食べる前には必ず、手をあわせて、いただきます!
仕事とはいえ、作ってくれた人、食べ物への感謝を忘れずにいたいので。
やっぱり、濁った心で書きたくないんです。例え、短い食レポでも。
料理や器、店内の様子を眺め、匂いを嗅ぎ、素材や食感を確かめながら、ゆっくり味わいます。

お店で買ったパンやお弁当を、どこで食べたら美味しいか、考えることもあります。
例えば鴨川沿いのベンチ。最高気温35度の日、店で買ったパンを持って歩いて行きました。溶けそうなぐらい暑かった。
秋の観光シーズンに出す印刷物の取材は、私の場合、夏にすることが多いです。
歩いて汗だくになってパンを食べ、次にラーメン屋でラーメンを食べ、また汗だくになって。ラーメンを作るおっちゃんの額に玉の汗が噴き出ているのを見ると、親近感を感じて、いい文章が書けそうな気がします。

私にとって、書くことは生きること。働くことは生きること。
今日が、みなさまにとって幸せな日でありますように。